『プリニウス』が第28回手塚治虫文化賞マンガ大賞を受賞

2024年04月22日

ヤマザキマリさんとの合作『プリニウス』が第28回手塚治虫文化賞 マンガ大賞を受賞しました。

個人的予想は外れましたが、もちろんありがたいことでございます。ノミネートされた作品はいずれもすばらしく私はそれらの愛読者でもあります。それだけに素直に喜ばないとかえって他に礼を失すると思っております。

まずなによりも先にすべての読者の方に、そして最初の掲載誌が休刊するなど存続危機もありましたが雑誌を変えて完結回まで連載させてくれた新潮社に、最後にこの作品に誘っていただいたヤマザキマリさんにあらためて深く感謝致します。合作は本当に楽しかったなあ。

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上記より作者コメント

ヤマザキマリ

『テルマエ・ロマエ』の連載中から次作として描こうと決めていた大プリニウスですが、彼が生きた二千年前の世界や思想を二次元でどう蘇らせるか、読者にどれだけ興味を持ってもらえるか、まるで古代ローマからの使命を司っているような気持ちで描いてきた立場として、今回の賞は大変栄誉なことです。全ての道、つまり漫画の道もまた「ローマに通ず」。

とり・みき

物心ついたころ、最初に「面白くて怖くて、でも切ない不思議なマンガ」と認識したのが鈴木出版版手塚治虫全集の『大洪水時代』と『太平洋X點(ポイント)』のカップリングでした。やがてそのひねた少年は長じてマンガ家になるわけですが、そのきっかけになった新人賞の審査員の一人が手塚治虫でした。めぐる因果を喜ばないわけがありません。


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※本文中にも断りがありますが記事中の「対談」はあくまで取材記者の構成によるものです。実際のインタビューはヤマザキさん、とり個別に、違う日に行われました。ご留意ください。

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※こちらの鼎談は『プリニウス完全ガイド』(新潮社)用に2016年に行われたものです。