手塚治虫文化賞授賞式

2024年06月06日

本日令和6年6月6日という大変不吉な日、手塚治虫文化賞の授賞式が東京築地の朝日新聞本社で行われました。大勢の方にご参集いただきあらためて御礼申し上げます。授賞式の模様は朝日新聞記事、作者スピーチはこちらの採録でお読みください。

新生賞の坂上暁仁さん、短編賞の益田ミリさんとお話できたのも嬉しかったです。どちらの受賞作も素晴らしい作品なので未読の方はぜひ。坂上さんとは時代考証の苦労や調べてもよくわからないものを描くとき何を参考にするのか、そのコマでの光源の設定と陰影描写などの話で盛り上がりました。

いただいたアトム像のトロフィーは40年来の友人である横山宏さんの手になるものです。また、新生賞の坂上さんは武蔵野美術大学の横山さんの生徒だったそうで、色々奇縁を感じます。一般的にはただアトム像と呼ばれていますが、近くでよく見ると金属プレートのツギハギ模様が刻印されており、また全体の形はママー(今回の冊子用のイラストにも他の謎キャラとともにプリニウスの真下に描いています)のシルエットに準じており「アトム+ヒョウタンツギ+ママー」で出来上がっていることがわかります。手塚治虫の表も裏も入れ込んだ意匠になっていてすばらしいトロフィーだと思います。